深夜の暇つぶし

まだ寝たくない夜ってあるよね

僕はこの国が嫌いだ。〜舞台『憂国のモリアーティ』〜

舞台『憂国のモリアーティ』大千秋楽おめでとうございました!(何週間前だ?)

 

感想ブログがなかなか書けずにこんな時期ですよ、もう。 

一言で言うと良い舞台でした!本当に!

 西田さんが手がける舞台を初めて見たのですが、個人的には好きな系統でした。

3時間超えの舞台でも飽きがこない演出になっていたと思います。

 

かなり大掛かりな舞台装置が右往左往に動いており、それが3時間の間ほぼ動きっぱなしだったが驚きポイントその1です。

照明もかなり暗めで視界が良くない上に複雑な動線なのが観客席にいてもわかったので、初日はちょっとヒヤヒヤしながら見ていました。

でもアンサンブルさんたちの努力のおかげで狭い空間に奥行きと時間の流れが見事に表現されており同時にとても興奮したのを覚えています。

2.5次元舞台デビューを吉谷光太郎さんで迎えたので舞台装置のアナログさや舞台転換のダンサーさんの使い方、アンサンブルさんの使い方に親近感をちょっと覚えました。あの人の脚本・演出も特徴あるよね。

 

 

 一幕

 

一幕は主にモリアーティ陣営のお話でした。モリアーティ家の犯罪コンサルティングとしての腕前を存分に理解できるお話が3本立て続けにあって普通に「長くない?まだ一幕終わらないの!?」と初日は戸惑いましたがまぁウィリアムがカッコいいので堪能タイムがたくさんあったのは良かったです。

犯罪が成功したときすっっごい悪い顔して笑うんですけど、ウィルがニヤリと笑うたび気持ちが高揚してしまい私もおもわずほくそ笑んでました。

あと、アルバート兄さんが本当に本当に好みで最高でした。

常に人が良さそうな笑みを浮かべつつもエグいことをやってのける絶対に敵にしたくないタイプの人間で、犯罪が成立してウィルがニヤリとほくそ笑むとき、一方のアルバートは変わらない笑みを浮かべているのがもう恐ろしくて、、、。こわ、、、、。

常に主導権を握り、背筋が伸びてスマートなアルバート兄さんの立ち振る舞いはモリアーティ伯爵家を代表している人間に相応しいなと演技力に感動しました。

 

犯罪をこなしていく過程で3人の過去の回想が挟まり、いかにしてモリアーティ家が犯罪コンサルティングとして動いているのか紐解かれていくのですが、私のような原作未履修勢にはそこがちょっと難しいなと感じました。

「あ〜、あのシーンか」という部分がセリフのないワンシーンで流れていくことが多くて脳内補填ができない人にとっては記憶に残りにくい…。

 

一幕はずっとシリアスなムードが続いていたので重めではあったのですが、だからこそ“3人でジェームズ・モリアーティ”という結束感を超えて、ある種共依存しているような関係性が見えたような気がしました。

 

二幕

 

二幕はホームズ陣営を軸にコミカルにお話が展開されていてすごく楽しかったです。

シリアスからの転換も3時間超えを乗り越えるポイントでした。

ホームズ陣営はほんと掛け合いのバランスが良くてみんな可愛かった〜!!

私の中で勝手にハドソンさんっておばさんだと思ってたのですが、この世界では若いお姉さんでとてもチャーミングな人でした笑

北村さん演じるホームズの胸元がえちえち過ぎてビジュ解禁時は腰抜かしてたのですが、生で見てもシャツの胸元開きすぎじゃん…と焦りました。いや〜〜〜顔がいいな〜〜〜〜

 

メインのお話は原題『ボヘミアの醜聞』になぞった『大英帝国の醜聞』と称したお話でこれは原作者のアイディアの秀逸さにびっくりしました。

プリマドンナとして世界に名を馳せたアイリーン・アドラーが紆余曲折あってジェームズ・ボンドとして生まれ変わりモリアーティ陣営へ加入する話なのですが、

MI6という単語とシャーロック・ホームズという単語と交じり合うのが不思議すぎて

「漫画を読まなきゃ!!!!!!」という気持ちに駆り立てられました。

 

舞台だけしか見てない私からしても内容がモリモリなのはわかったのですが、ウィルとシャーロックの出会いとかきっかけの部分がもう少し欲しかったなと思いました。

でも、観劇後に良い疲労感を得られる個人的大ヒット舞台でした!現場始めがモリステで良かった〜!と心から思いました。

あと、舞台はナマモノ、ほんとに。

 

 

それではまた!